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第61回明治大学全国校友福井大会参加報告
新幹線で到着。駅ビルを出て迎えてくれるのが見上げるような巨大な恐竜ティラノサウルス。
今年の明治大学校友会全国大会は、9月28日、福井県で開かれました。
国内で見つかった恐竜の化石の95%が県内で発掘されている福井県。
県立大学には全国唯一の恐竜学部があり、博物館など観光スポットや土産物で福井県は「恐竜王国」をアピールしています。
明治大学校友会は1954年の福岡大会以来、全国大会を毎年各県持ち回りで開催しています。
福井県は、明治大学の前身である明治法律学校の3人の創設者の1人、矢代操氏の生誕の地でもあるため福井支部は気合いが入り、前夜祭で盛り上げて韓国、台湾含め全国から600人が参加した式典には、杉本知事、西行福井市長も出席しました。
ところで今、全国の大学で喫緊の課題となっているのが学生の確保です。
日本の少子化、人口減は深刻な状況にあり、大学受験の18歳人口が大幅に減少しています。
統計によると、1985年に158万人だった18歳人口は、団塊の世代(1947年〜1949年生)の子ども達が大学受験を迎える1992年には205万人のピークに達した後、減少に転じます。
2018年には118万人、2035年には100万を割り込みピーク時の半分以下の97万人になると予測されています。
この急速な人口(大学受験生)減により、全国571の私立大学の内、経営状況が正常と言えるのは278校で、調査開始(私立大学振興・共済事業団)以来初めて半数割となっています。
全国の短大の92%が定員割れで、最盛期に598校あった短大は半減し、大学淘汰の時代を迎えています
大学受難の時代を迎えて、明治大学は学生確保の為、現在の日本学園中学校・高等学校を2026年4月から明治大学の系列校とし、中高一貫の附属世田谷高校に名称変更します。
付属校は1980年当時の明高(めいこう)と明中(めいなか)の2校から4校に増えます。
更に海外からの留学生を積極的に受け入れ、現在およそ2300人が学んでいます。
一方、地方からの進学者はどうかと言うと、東京の物価の高さと家賃の高騰もあり地方からの入学生は減少し、現在、学生の76%は東京、埼玉、神奈川、千葉の4都県に集中。
政治、経済、文化などの社会資本や資源、活動の首都圏への一極集中でUターンする卒業生も大幅に減っているのが現状です。
この為、地方の校友会は高齢化と会員の減少が大きな課題になっています。
全国大会の総会、懇親会の最後を飾るのは世界三大校歌の一つ ♫ 白雲なびく駿河台♫。
600人の校友と共に会場いっぱい輪になり肩を組んで校歌を唄いながら、「10年後、20年後も地方で全国大会が出来るだろうか?」と一抹の不安がよぎりましたが、最後は力強く「フレーフレー明治」で締めくくりました。
MMC理事
與那覇博明(1981年商学部卒/RBC琉球放送OB/明治大学校友会沖縄県支部長)
